膵癌診療最前線 新たな抗癌薬により長期生存を目指す
膵癌診療ガイドラインと臨床
田中 雅夫
1
1九州大学 大学院臨床・腫瘍外科
キーワード:
膵臓腫瘍
,
膵頭十二指腸切除
,
生存率
,
アルゴリズム
,
診療ガイドライン
Keyword:
Algorithms
,
Pancreatic Neoplasms
,
Survival Rate
,
Pancreaticoduodenectomy
,
Practice Guidelines as Topic
pp.633-639
発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008338445
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
日本膵臓学会から刊行された本邦初の膵癌診療ガイドラインは、一般の診療施設における膵癌の診断を効率よく進める指針を提示した。治療についても現状を示し、選択肢は多くないながらも的確な治療方針へと到達し、患者に説明する際の助けとなっているものと思われる。本稿ではガイドライン作成の経緯を簡単に記し、その概略を述べたうえで、今後の展望についても少しふれた。一方で、専門施設にとっては参考になるような指針の記載が少ないという声もあるが、診療ガイドラインは本来、一般施設の診療のガイドとなるべく作成されるもので、専門施設はその先の診断法・治療法を開発するために適正な手続きを踏んで臨床試験として試していくべきである。
©Nankodo Co., Ltd., 2008