膵癌の外科治療は進歩したか
膵癌外科治療の臨床試験について
土井 隆一郎
1
1京都大学 大学院肝胆膵・移植外科
キーワード:
膵臓腫瘍
,
膵頭十二指腸切除
,
生存率
,
臨床試験
,
EBM
,
診療ガイドライン
Keyword:
Clinical Trials as Topic
,
Pancreatic Neoplasms
,
Survival Rate
,
Pancreaticoduodenectomy
,
Practice Guidelines as Topic
,
Evidence-Based Medicine
pp.585-591
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008227099
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膵癌の外科治療成績は徐々に向上している。術後短期成績の改善と有効な化学療法薬の出現が主な理由であると予想されるが、本当のところは明らかではない。単一因子を操作したことで生存率が向上するほど膵癌の外科治療は容易ではないが、科学的手法で解析しない限り、治療成績向上の糸口はつかめない。臨床試験は、治療成績向上に必要な因子を科学的に評価するための方法であり、臨床に必要なエビデンス構築のための手法である。地道な研究の積み重ねが膵癌の手術成績の向上につながる。
©Nankodo Co., Ltd., 2008