発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008300513
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82歳女。食思不振・上腹部痛が出現し、徐々に増悪した。画像所見からは、胆嚢癌・肝浸潤の可能性が考えられた。高Ca血症は、Humoral hypercalcemia of malignancy(HHM)と診断した。補液・利尿薬・ビスホスホネート製剤を投与したが、血清Ca値の正常化はみられなかった。炎症所見が認められたものの、38℃以上の発熱はみられず、入院12日目の血漿G-CSF値は高値であった。各種培養検査は陰性で、臨床経過上は感染症は明らかではなかったが、WBC値は漸増傾向にあった。入院1ヵ月後、悪液質で死亡した。剖検所見により、低分化型腺癌と診断した。
©Nankodo Co., Ltd., 2008