発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008178586
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症例は69歳女性で、1991年に近医にて糖尿病と診断され血糖降下薬投与を開始し、2001年糖尿病性腎症に対し血液透析を導入されたが、2004年7月下旬より不随意運動が出現し、同年9月当科紹介入院となった。入院時、足関節には足尖を内旋する速い律動性のある不随意運動を認めた。血液検査にて血糖コントロールは不良で、腎不全による正球性正色素性貧血を認め、糖尿病合併症として単純性網膜症AII期、腎症V期であり、末梢神経障害を認めた。入院後、glibenclamideを中止し、食事療法と混合型インスリンによるインスリン治療を開始した。第11病日のMRIにて左右レンズ核にT1で高信号領域、T2で等信号領域が確認され、糖尿病性舞踏病と診断した。血糖コントロールの改善に伴い不随意運動は消失し、第27病日に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2008