心不全予防 その最前線を探る
併発した病態からの予防的介入を探る 心房細動
熊谷 浩一郎
1
1福岡大学病院 循環器科
キーワード:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Adrenergic Beta-Antagonists
,
心房細動
,
カテーテル切除術
,
心筋血管再生手術
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
Keyword:
Adrenergic beta-Antagonists
,
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Atrial Fibrillation
,
Myocardial Revascularization
,
Catheter Ablation
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
pp.471-474
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007177257
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
心房細動(AF)になると、心房収縮能の低下、心房-心室同期性の欠如、頻拍誘発性心筋症、抗不整脈薬の副作用などにより心機能が低下する。心不全の約20%にAFを合併する。AFのトリガーとなる心房性期外収縮の多くは、肺静脈起源である。孤立性AFでも左室拡張末期圧は上昇しており、それにより左房のストレッチと拡大が起こり、さらに肺静脈もストレッチを受け、異常自動能が発現する。ACE阻害薬/ARBは、心不全におけるAFの新規発症を有意に予防することが実証された。AFによる心不全の予防には、ACE阻害薬/ARBの早期からの投与、amiodarone、カテーテルアブレーションが有用な治療戦略と考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007