内科診療最前線2007 この1年の動向を踏まえて
下部消化管疾患
鈴木 武志
1
,
田尻 久雄
1東京慈恵会医科大学 内視鏡科
キーワード:
Crohn病
,
大腸腫瘍
,
小腸疾患
,
下部消化管
,
カプセル内視鏡法
,
小腸内視鏡法
Keyword:
Crohn Disease
,
Colorectal Neoplasms
,
Lower Gastrointestinal Tract
,
Capsule Endoscopy
pp.989-994
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007068425
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小腸内視鏡では、カプセル内視鏡とダブルバルーン内視鏡を用いた検査が普及しつつある。大腸では大腸癌取扱い規約が第7版に、IBS(irritale bowel syndrome)の診断基準がRome III基準に改訂された。狭帯域光観察(narrow band imaging:NBI)、蛍光観察(auto fluorescence imaging:AFI)、赤外光観察(infra red imaging:IRI)の特殊光を用いた内視鏡システムのうちNBIが市販され、AFI,IRIなどが現在認可申請中である。内視鏡治療の適応は拡大傾向にあり、また内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection:ESD)も大腸に導入されつつある。大腸に対するカプセル内視鏡が開発され、欧米で臨床応用されている。炎症性腸疾患や大腸癌の化学療法では、分子標的薬の有効性が報告されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2006