発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006012499
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尿路感染症と性感染症はともに,頻度の高い疾病である.これらに精通することはプライマリケアの一環としても重要である.感染症治療には,抗菌薬が主役を演じるが,耐性菌の動向を理解して,適切な化学療法を施すことが肝要である.抗菌化学療法は,薬剤の体内での分布と有効性,すなわち,PK/PDの概念に則った投与が求められる.より適正な抗菌化学療法の標準化という立場から,近年,ガイドラインの整備が進められてきている.関係学会が主導して作成された最新のガイドラインから,上記感染症治療のポイントを理解していただきたい.尿路感染症は,単純性と複雑性とで,病態,原因菌の相違に立脚した抗菌薬の位置づけの違いがある.性感染症は淋菌感染の単回療法による確実な除菌など,今置かれた状況に適合した抗菌化学療法の選択が必要である
©Nankodo Co., Ltd., 2005