発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006012494
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肺炎球菌,インフルエンザ菌が中耳炎の二大起炎菌で,いずれも薬剤耐性菌が急増しているので,経験的治療では失敗することが多い.鼻咽腔細菌検査が急性中耳炎の起炎菌を把握するうえできわめて有用であり,90%以上の確率で起炎菌を同定することができる.臨床像および鼓膜所見の重症度に基づいて治療を選択することが重要であり,ウイルス感染症が疑われる軽症例には不要な抗菌薬治療を避けるべきある.耐性菌が疑われる場合には,小児では高用量のamoxicillin(AMPC),成人ではニューキノロン(levofloxacin(LVFX),gatifloxacin(GFLX))が推奨される.治療後3~5日後に治療効果を判定し,無効の場合には他の薬剤に変更し,いたずらに同一の抗菌薬を長期投与しない
©Nankodo Co., Ltd., 2005