特集 抗菌薬の「なぜ?」に答える
抗菌薬を開始する前に!感染症ですか?
岩田 敏
1
1国立がん研究センター中央病院 感染症部
キーワード:
感染
,
抗感染剤
,
鑑別診断
,
発熱
,
微生物薬剤耐性
,
抗菌薬適正使用支援
Keyword:
Anti-Infective Agents
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Resistance, Microbial
,
Infections
,
Fever
,
Antimicrobial Stewardship
pp.1319-1324
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021021134
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<Key Points>(1)小児感染症の適正治療を考えていくうえでもっとも重要な点は、感染症か否か?感染症の原因は何か?病巣はどこにあるのか?について常に考えながら診療する姿勢である。(2)発熱のある小児では、重症感染症や感染症以外の原因による発熱を見逃してはならない。(3)抗菌薬の開始前には、血液培養をはじめ感染部位からの検体の微生物学的検査を必ず行うようにする。(4)成長期にある小児では、感染症の種類、診断、治療の面で成人ではみられない特徴があるため、これらの点を十分に考慮して抗菌薬を選択する必要がある。(5)抗菌薬の選択にあたっては、小児感染症で頻度の高い原因菌と薬剤感受性を念頭においたうえで、小児に対する用法・用量の定められた抗菌薬を選択する。
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