発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006078099
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各種感染症の診断・治療の最近1年間を概観した.鳥インフルエンザウイルスのヒトへの感染は死亡率が高く,また,今後流行する可能性が高いため,動向に注意を要する.治療薬では,M2阻害薬(amantadine)への耐性率が約30%と高く,一方で,ノイラミニダーゼ阻害薬(zanamivir,oseltamivir)では低いといわれているが上昇傾向にあり,ワクチンの重要性が再認識されている.細菌感染症と新規抗菌薬開発は「いたちごっこ」ではあるものの,MRSAをはじめとした多くの耐性菌に対するガイドラインに基づく抗菌薬の適正使用,地域・国レベルでのサーベイランスおよび感染制御が重要である.また,基礎研究をもとにした診断法・治療法の開発が期待される
©Nankodo Co., Ltd., 2005