発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006012487
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
SARS,新型インフルエンザなど新興感染症の脅威はますます増強している.新興感染症にもっとも有効な対策は,疫学的サーベイランスに基づく隔離,すなわち「防疫」であった.バンコマイシン耐性MRSA(VRSA)に象徴される耐性菌の出現は,抗菌薬の開発を凌駕している.このような状況に対して,感染症診療は診断・治療主体から予防医学へと重点が移ってきている.この具体的な動向が,「感染制御」の広がりとして医療現場に現れている.院内感染対策はゆっくりではあるが,確実に進んでいる.わが国の感染症診療に,今後予防医学を目的とする感染制御が大きな役割を果たすことが期待される
©Nankodo Co., Ltd., 2005