発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005266999
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非ST上昇型急性冠症候群は,典型的な狭心痛を有する例や心電図変化の明らかな場合は入院加療が必須である.来院時に胸痛が消失し心電図変化もないような例では血中生化学的指標としてCPKやCPK-MBの上昇の有無,それらの上昇がなくとも血清トロポニンTもしくはI,ミオグロビン,心臓脂肪酸結合蛋白を測定し,上昇があれば疑わしいとして入院加療が必要である.初期治療の基本は,安静の保持と酸素投与,血管拡張薬と抗血栓治療である.治療方針を決定するためには,冠動脈造影は欠かすことのできない検査である.虚血発作ごく早期では非ST上昇型急性冠症候群は診断が困難なことも少なくなく,見逃せば突然死にいたることもある病態なので,早期診断と初期治療が大切である
©Nankodo Co., Ltd., 2005