発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005267000
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急性大動脈解離は,急性冠症候群および急性肺塞栓症とともに,胸痛の鑑別診断として重要である.急性期には,心タンポナーデ,大動脈弁閉鎖不全症,分枝灌流障害(心筋梗塞,脳梗塞,腸管虚血,腎梗塞,下肢虚血など),といった特有の解離合併症による生命危険度が高い.急性大動脈解離の早期診断の鍵は,まず解離を疑うことにある.スクリーニングとしては超音波検査がもっとも有用であり,また客観的に死角なく大動脈を検索するには造影CTが有用な手段である.解離においては全身スキャンが必要である.初療の要点は降圧・安静・鎮痛であり,Stanford分類と解離合併症により手術適応を考慮する
©Nankodo Co., Ltd., 2005