発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005066110
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56歳女.発熱,上腹部痛,左下肢の疼痛,腫脹を主訴とした.発熱が持続し,上腹部の鈍痛を認め,肝機能障害,好酸球増多を認め,腹部単純CTにて肝内に多発性の低吸収域を認め入院となった.発熱に対して抗生物質投与,補液を施行したが,症状は改善しなかった.肝生検組織ではGlisson鞘を主体に好酸球を混じた炎症細胞浸潤,Glisson鞘の拡大を認めた.アレルギー性疾患を疑い,対処療法にて経過観察を行い,入院1週間ほどで発熱,上腹部痛などの症状は消退傾向となった.肝機能障害は,安静にて正常化した.ステロイド開始後,左下肢の症状は消失し,好酸球増多は正常化,MRIなど画像上の異常所見も改善した
©Nankodo Co., Ltd., 2004