特集 血管炎・血行障害
ロイコトリエン受容体拮抗薬内服中に発症した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例
中尾 将治
1
,
筒井 清広
1石川県立中央病院 皮膚科
キーワード:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
Prednisolone
,
下肢
,
血腫
,
好酸球増加症
,
紅斑
,
紫斑病
,
水疱
,
喘息
,
前腕
,
疼痛
,
経口投与
,
抗好中球細胞質抗体
,
Montelukast
Keyword:
Administration, Oral
,
Blister
,
Asthma
,
Eosinophilia
,
Erythema
,
Forearm
,
Hematoma
,
Pain
,
Purpura
,
Prednisolone
,
Churg-Strauss Syndrome
,
Antibodies, Antineutrophil Cytoplasmic
,
Lower Extremity
,
Montelukast
pp.569-573
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017237889
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50歳女。四肢の紅斑・水疱・血疱・紫斑、下肢痛を主訴とした。気管支喘息が先行し3ヵ月前よりロイコトリエン受容体拮抗薬(モンテルカスト)を内服中であった。病理組織学的に好酸球浸潤を伴う白血球破砕性血管炎を認め、採血検査で好酸球増多と抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)陽性を認め、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症と診断した。プレドニゾロン(PSL)40mg/日内服開始後、紅斑・紫斑は速やかに軽快したが、水疱・血疱は潰瘍を形成し瘢痕化するまで約6週間を要した。MPO-ANCA値は約2ヵ月で陰性化し、PSLを20mg/日まで漸減した。モンテルカスト内服開始後に好酸球増多が顕著となったことから、同薬内服がその発症の一因となった可能性が考えられた。
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