発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005066109
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71歳男.食欲低下を主訴とし,胃前庭部に胃癌(Borrmann 2)を指摘された.白血球増多を認め,好中球優位であった.生化学検査ではCRPの上昇を認めた.また,発熱を認め,感染巣は不明であった.抗生物質の点滴を2週間行うも解熱傾向は認められなかった.腹部CTでは胃前庭部後壁中心に胃壁の肥厚があり腫瘍が疑われた.肝などに転移は認めなかった.G-CSF産生胃癌の疑いで,抗生物質投与を中止し,胃癌の外科的治療を行った.胃亜全摘術を施行した.G-CSFの免疫染色を切除標本で行ったところ,胃癌細胞の細胞質に染色性を認めた.胃切除後,白血球数,CRPは低下し,血清G-CSFも減少した
©Nankodo Co., Ltd., 2004