発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005066108
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51歳男.上腹部痛,嘔気,嘔吐を主訴とした.急性膵炎の診断で入院となった.腹部CTでは膵の腫大を認めたが,膵頭部内にair-fluid levelを形成する部分が認められた.入院後絶食とし,nafamostatの点滴静注を開始した.第4病日より腹痛消失,第13病日より食事を開始し,以後順調に経過した.上部消化管内視鏡下検査にて,傍十二指腸乳頭部憩室が確認された.食物充満時の憩室による膵胆管の圧排が,繰り返す黄疸および急性膵炎の発症原因と考えられた.手術が施行され,十二指腸乳頭が一部憩室内にかかっており,幽門側胃切除術および胆嚢摘出術が選択された.術後経過は順調で,合併症なく退院した
©Nankodo Co., Ltd., 2004