発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001261350
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症例は46歳女で手足が動かしづらいことを主訴とした.臨床所見及び検査所見は全身性エリテマトーデス(SLE)の診断基準を満たしていた.頭部MRI検査では,脳全体の萎縮を認め,主病変は左レンズ核後方を中心に,下方では大脳脚を経て,橋まで錐体路に沿って進展し,上方では放線冠から半卵円に広がっていた.又,両側性に脳室周囲や半卵円中心に白質病変が多発していた.CNSループスを疑い,ステロイドパルス療法を施行した.ステロイド治療後,運動障害は徐々に改善し,検査所見の改善も認められた.ステロイド治療後の頭部MRI所見では,病変の縮小を認め,左側脳室体部後方にT1,T2強調像で不均一な高信号を呈する出血性変化と考えられる病巣がみられた
©Nankodo Co., Ltd., 2001