発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001263729
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例は55歳女で,肝腫瘍の精査目的で受診した.ALPの高値を認め,胸部CTでは肺野全体に散布する小粒状影が肺静脈に沿って分布していた.腹部USでは肝辺縁に低エコーの腫瘍を認め,右葉には腫瘍と接する肝嚢胞を認めた.単純CTでは肝臓辺縁を中心に瀰漫性の低吸収域を認め,MRIより腫瘍の増殖による嚢胞内の二次性出血を考えた.腫瘍の増大,進行を認めたため,肝生検を施行しepithelioid hemangioendothelioma(EHE)と診断した.IL-2+フルオロウラシルの動注療法を計6クール施行した.治療後,腫瘍の明らかな縮小は認めなかったが,増大傾向は認められなかった.現時点で腫瘍の増大傾向は認めていない
©Nankodo Co., Ltd., 2001