発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001264509
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症例1は強皮症の74歳女で呼吸困難を主訴とした.胸部単純X線にて両側肺底部に間質性陰影を認め,肺線維症の感染合併を考え抗生物質を投与したが,改善を認めなかった.その後,急速に腎機能が悪化し,心不全を発症した.MPO-ANCAが高値であったため,血管炎の合併を考え筋生検を施行したところ,小動脈のフィブリノイド壊死を認めた.メチルプレドニゾロンによるパルス療法を施行したが,死亡した.症例2は70歳女で,発熱を主訴とした.胸部X線にて両側肺部に間質性陰影と左下肺野の腫瘤影を認めた.MPO-ANCAの高値を認めた.筋生検で,筋束間に小動脈のフィブリノイド壊死を認めたため,血管炎と診断した.プレドニゾロン投与直後より,症状の改善を認めた
©Nankodo Co., Ltd., 2001