発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001277712
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症例は63歳女で痴呆と歩行障害を主訴とした.頭部造影CT及びMRIにて,脳室拡大と右尾状核の小梗塞を認めた.頭痛や嘔吐等の頭蓋内圧亢進症状が進行したため,脳室-心房シャント術を施行した.術後,歩行が可能となり,痴呆も消失した.術後4週後に全身痙攣が出現し,昏睡状態となった.頭部MRIで多発性に造影される腫瘍と髄膜を認め,髄液検査にて腺癌細胞が検出された.腺癌による髄膜癌腫症と考えられた.既往歴及び67Gaシンチグラフィで大腸に集積像を認めたことから,横行結腸癌によるものと診断した.その後,全身状態が悪化し,全経過2ヵ月で死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2001