発行日 2001年8月1日
Published Date 2001/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2002013127
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63歳男.バセドウ病の治療として1984年よりthiamazole(MMI)内服中であった.胸部不快感を主訴とした.血性心嚢水貯留,腎障害,皮膚症状,P-ANCA陽性を認め,組織像で壊死性血管炎を呈した事から,顕微鏡的多発動脈炎(P-ANCA関連血管炎)と診断した.MMIを中止しバセドウ病に対して甲状腺亜全摘術を予定していたが,突然上下肢,顔面に紫斑,水疱が出現し,発熱,腎機能の悪化とともに炎症反応が上昇した.P-ANCA関連血管炎の急性増悪と考え,methylprednisoloneパルス療法,cyclophosphamideパルス療法を施行した.発熱,炎症所見は改善し甲状腺亜全摘術を施行した
©Nankodo Co., Ltd., 2001