非専門医にもできる! リウマチ・膠原病診断 膠原病を疑う検査異常 鑑別とアプローチ
ANCA陽性
押川 英仁
1
1熊本赤十字病院 リウマチ膠原病内科
キーワード:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
ELISA
,
多発血管炎性肉芽腫症
,
鑑別診断
,
間接蛍光抗体法
,
抗好中球細胞質抗体
,
血管炎-抗好中球細胞質抗体関連
,
化学発光酵素免疫測定
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Enzyme-Linked Immunosorbent Assay
,
Granulomatosis with Polyangiitis
,
Churg-Strauss Syndrome
,
Fluorescent Antibody Technique, Indirect
,
Antibodies, Antineutrophil Cytoplasmic
,
Anti-Neutrophil Cytoplasmic Antibody-Associated Vasculitis
pp.253-258
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017162616
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ANCAはANCA関連血管炎の診断補助を目的として測定されるが,ANCA関連血管炎以外にもさまざまな疾患や薬剤で陽性となる.感染症ではとくに亜急性細菌性心内膜炎や結核,薬剤では抗甲状腺薬やhydralazine,minocyclineなどに注意が必要である.BVASの評価項目はANCA関連血管炎の臨床徴候のチェックリストとしても有用である.ANCAは血管炎のスクリーニング目的に使用すべきではない.原因不明の発熱や体重減少などの全身症状や,強膜炎やぶどう膜炎,慢性中耳炎や副鼻腔炎,血性鼻汁・痂皮,間質性肺炎や肺野異常陰影,肺胞出血,糸球体腎炎,全身症状を伴う紫斑や皮疹,多発単神経炎などを認める場合にANCAを提出する.
©Nankodo Co., Ltd., 2017