経験と考察
ブプレノルフィン貼付剤を用いた慢性疼痛の治療経験
太田 悟
1
,
駒井 理
1真生会富山病院 整形外科
キーワード:
Buprenorphine
,
悪心
,
変形性関節症
,
脊椎疾患
,
そう痒症
,
制吐剤
,
疼痛測定
,
経皮投与
,
皮膚炎-接触性
,
腰椎
,
薬物用量反応関係
,
治療成績
,
貼付剤
,
視覚アナログ尺度
,
慢性疼痛
,
疼痛管理
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Buprenorphine
,
Antiemetics
,
Dermatitis, Contact
,
Dose-Response Relationship, Drug
,
Lumbar Vertebrae
,
Pain Measurement
,
Nausea
,
Osteoarthritis
,
Pruritus
,
Spinal Diseases
,
Treatment Outcome
,
Chronic Pain
,
Pain Management
,
Transdermal Patch
,
Visual Analog Scale
pp.1330-1333
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015090928
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腰椎疾患や変形性関節症疾患を有し、従来の治療で十分な効果が得られなかった慢性疼痛患者33例(男4例、女29例、平均75.6歳)に対し、ブプレノルフィン貼付剤投与を5mg/週より開始して2週間ごとに表情尺度スケール(FRS)の5段階評価を行い、適宜増量した。投与前FRSは平均3.9で、投与2週後は2.4と有意な改善を認めた。平均投与期間は7.9週で、最終使用量は5mgが17例、10mgが10例、15mgが2例、20mgが4例、全体の継続率は36%であった。投与中止理由と時期は、改善離脱が平均7.2週(5例)、有害事象が4.9週(15例)、不明1例であった。中止に至った有害事象の内訳は、吐き気5例(4例は初回制吐薬処方せず)、かぶれ・かゆみ3例、眠気2例、便秘2例、手足のしびれ1例、精神症状1例であった。継続例も含めると有害事象は19例にみられ、他に腎障害、口内炎を各1例認めた。
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