経験と考察
ラジオ体操に含まれる跳躍動作ができない変形性膝関節症患者の特徴
戸田 佳孝
1
1戸田整形外科リウマチ科クリニック
キーワード:
膝関節
,
体操
,
疼痛測定
,
分散分析
,
関節痛
,
重症度指標
,
変形性膝関節症
,
BMI
,
視覚アナログ尺度
,
大腿脛骨角
,
跳躍
Keyword:
Analysis of Variance
,
Gymnastics
,
Knee Joint
,
Pain Measurement
,
Severity of Illness Index
,
Body Mass Index
,
Arthralgia
,
Osteoarthritis, Knee
,
Visual Analog Scale
pp.1041-1043
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016403079
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45歳以上で、American College of Rheumatologyの診断基準によって内側型の変形性膝関節症と診断され、単純X線像でKellgren-Lawrence(K-L)分類のgrade 2以上であった202例を対象とした。ラジオ体操に含まれる跳躍運動が可能な55例(A群)と不可能な147例(B群)に分類し、年齢、BMI、FTA、膝の痛みに関するVASおよびK-L分類の分布を比較した。その結果、B群はA群に比べ年齢とBMIが有意に高値であった。FTAや膝の痛みに関するVASは両群間に有意差がなかった。K-L分類に関しては、grade 3と4を合わせた重症例の割合がB群59.9%で、A群20%に比べ有意に高かった。肥満した高齢者でK-L分類がgrade 3以上の変形性膝関節症の患者にとって、ラジオ体操に含まれる跳躍動作は実施困難な運動と考えられた。
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