臨床室
膝蓋骨と大腿骨が癒合した重度屈曲位強直膝に対して創外固定器を用いた緩徐矯正後に関節固定術を行った1例
井上 三四郎
1
,
高野 祐護
,
菊池 直士
,
阿久根 広宣
1宮崎県立宮崎病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節強直症
,
関節固定術
,
骨移植
,
骨折固定法
,
骨癒合症
,
膝蓋骨
,
膝関節
,
大腿骨
,
X線CT
,
超音波療法
,
リハビリテーション
Keyword:
Arthrodesis
,
Ankylosis
,
Femur
,
Fracture Fixation
,
Knee Joint
,
Patella
,
Radiography
,
Rehabilitation
,
Synostosis
,
Ultrasonic Therapy
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Bone Transplantation
pp.439-441
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016298090
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76歳男性。小学校2年生の頃に右化膿性膝関節炎を罹患後、膝は屈曲したままの状態となった。今回、膝変形による歩行障害が進行したため、著者らの施設へ紹介となった。臨床経過および画像所見より、本症例は膝蓋骨と大腿骨が癒合した重度屈曲位強直膝と診断され、創外固定器を用いた緩徐矯正後、関節固定術が行われた。更に術後2週のギプス固定後に装具を装着し、超音波骨折治療器による治療を行った。その結果、初回手術より半年後に膝は伸展位となり、歩容状態は改善し、骨癒合が得られた。また、初回手術より4年後の時点では1km以上の歩行が可能となった。尚、JOAスコアは術前の25点から術後60点へ改善していた。
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