経験と考察
上腕骨骨幹部転移性骨腫瘍に対するインターロッキングネイルの治療成績
村岡 辰彦
1
,
井上 三四郎
,
阿久根 広宣
,
岩崎 元気
,
小田 竜
,
菊池 直士
1宮崎県立宮崎病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
骨腫瘍
,
髄内固定法
,
骨溶解
,
上腕骨
,
生存率
,
疼痛測定
,
放射線療法
,
後向き研究
,
治療成績
,
骨密度維持剤
,
視覚アナログ尺度
Keyword:
Bone Neoplasms
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Humerus
,
Pain Measurement
,
Osteolysis
,
Radiography
,
Retrospective Studies
,
Radiotherapy
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Bone Density Conservation Agents
,
Visual Analog Scale
pp.407-410
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016298083
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上腕骨骨幹部転移性骨腫瘍に対しインターロッキングネイルを用いて単純内固定術を行った10例(男性4例、女性6例、平均年齢69.9歳)の治療成績について検討した。その結果、1)全例、手術は問題なく終え、周術期合併症はみられなかった。2)術後3週の平均NRSは1.6点で、右上腕の7例中5例が(71%)が術後1ヵ月で患肢での食事が可能となった。3)術後累積生存率は半年が60%、1年が40%、2年が20%であった。4)全例、インプラントの折損はなく、追加手術もなかった。だが、術後半年以上経過観察できた6例中2例では骨溶解が認められ、インプラント折損が危惧された。5)術後において骨修飾薬が投与された例、放射線照射が行われた例はそれぞれ1例のみであった。
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