発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006091340
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大腿骨近位部転移性骨腫瘍に対して手術的治療を行った症例について検討を行った.対象は16例で,歩行能力の再獲得を主目的とし,腫瘍切除し腫瘍型人工関節に置換した8例(男女各4例;平均年齢54.0歳;グループ1)と,車椅子移動や看護師管理向上を目的とし,腫瘍部位を操作せず髄内固定のみを行った8例(男性2例,女性6例;平均年齢70.4歳;グループ2)に分け,手術時間,出血量,術後ヘモグロビン(Hb)低下量,術後歩行能力,生存率について比較した.その結果,グループ2はグループ1より手術時間が著明に短く,出血量は少なかったが,Hb低下量は有意差を認めなかった.グループ1は全例が歩行可能となり,グループ2は両松葉杖歩行可能が1例,歩行不能7例であった.生存期間はグループ1が平均16.3ヵ月,グループ2は平均3.6ヵ月で,1年生存率はグループ1の方が著明に長かった
©Nankodo Co., Ltd., 2005