経験と考察
化膿性膝関節炎に対する関節鏡視下滑膜切除術の成績
松木 智宏
1
,
中川 周士
,
新井 祐志
,
寺内 竜
,
市丸 昌平
,
久保 俊一
1京都府立医科大学 整形外科
キーワード:
関節炎-感染性
,
関節可動域
,
関節鏡法
,
関節固定術
,
危険因子
,
抗細菌剤
,
再発
,
膝関節
,
治療的洗浄
,
デブリードマン
,
分類
,
治療成績
,
滑膜切除
,
細菌薬剤耐性
,
骨セメント注入療法
,
治療までの期間
Keyword:
Arthritis, Infectious
,
Arthrodesis
,
Arthroscopy
,
Anti-Bacterial Agents
,
Debridement
,
Classification
,
Therapeutic Irrigation
,
Knee Joint
,
Risk Factors
,
Recurrence
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Drug Resistance, Bacterial
,
Time-to-Treatment
,
Cementoplasty
pp.525-527
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015285020
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4施設で関節鏡視下滑膜切除術を行った化膿性膝関節炎28膝(男6膝、女22膝)の治療成績を検討し、治療成績に影響する因子を分析した。初回の関節鏡視下滑膜切除術で治癒した初回群は16膝(57%)、術後に再燃し追加手術を要した追加群は12膝であり、追加手術を含めると75%が鏡視下手術のみで治癒していた。初回群では追加群よりも薬剤耐性菌の検出率が低く、手術までの日数が短い傾向にあり、Ballard分類goodは初回群56%、追加群42%と術後の膝関節機能が保たれる傾向にあったが、平均年齢、合併症をもつ易感染性宿主、薬剤耐性菌、抗生物質投与開始までの日数に有意差はなかった。関節鏡視下滑膜切除術は低侵襲で十分なデブリドマン効果があり、化膿性膝関節炎に対して有効な治療法であるが、発症から早期に手術を行うことが重要と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015