臨床室
再置換を要した人工膝関節全置換術後脱臼の1例
原 佑輔
1
,
徳永 大作
,
新井 祐志
,
小田 良
,
寺内 竜
,
久保 俊一
1京都府立医科大学 大学院運動器機能再生外科学(整形外科)
キーワード:
X線診断
,
関節リウマチ
,
再手術
,
膝関節
,
脱臼
,
膝関節置換術
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Joint Dislocations
,
Knee Joint
,
Radiography
,
Reoperation
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
pp.333-335
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014223454
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65歳女。右膝関節部痛を主訴とした。20年前に変形性関節症に対して人工膝関節全置換術(TKA)の既往があり、Disease activity score(DAS)28-CRPは6.2とhigh disease activityであった。単純X線像で人工関節が脱臼して右脛骨は後外側に、膝蓋骨は外側に脱臼し、CTで大腿骨インプラントの6°内旋設置を認めた。右TKA後脱臼の診断でインサートの再置換を行い術後両T字杖歩行が可能となったが、4ヵ月後に誘因なく人工関節の外側後方への再脱臼を認めた。再々置換術によりすべてのインプラントを除去後にスペーサーブロック法で靱帯バランスを評価したところ、内側側副靱帯の機能不全を認めたため、rotating hinge型インプラントを用いて上顆軸を指標に大腿骨インプラントの回旋設置位置を決定した。術後T杖歩行が可能となり、3年経過してインプラントの脱臼や破損は認めない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014