経験と考察
大腿骨近位部骨折手術患者におけるエノキサパリンナトリウム,フォンダパリヌクスナトリウム,エドキサバントシル酸塩水和物の周術期Dダイマー値,合併症の検討
松本 卓二
1
,
安藤 宗治
,
峠 康
,
佐々木 俊二
1和歌山労災病院 整形外科
キーワード:
薬物性肝障害
,
血腫
,
股関節部骨折
,
髄内固定法
,
術後合併症
,
大腿骨頸部骨折
,
皮下注射
,
経口投与
,
脳梗塞
,
Enoxaparin
,
前向き研究
,
静脈血栓症
,
股関節置換術
,
Fondaparinux Sodium
,
Edoxaban
,
Fibrin Fragment D
Keyword:
Administration, Oral
,
Femoral Neck Fractures
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Hematoma
,
Hip Fractures
,
Injections, Subcutaneous
,
Prospective Studies
,
Postoperative Complications
,
Enoxaparin
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Brain Infarction
,
Venous Thrombosis
,
Chemical and Drug Induced Liver Injury
,
Fibrin Fragment D
,
Fondaparinux
,
Edoxaban
pp.957-960
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013350482
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皮下注射剤(エノキサパリンナトリウム、フォンダパリヌクスナトリウム)、経口剤(エドキサバントシル酸塩水和物)の大腿骨近位部骨折における周術期のDダイマー値に対する影響および合併症を検討した。対照群(CTRL群)、フォンダパリヌクスナトリウム群(FPX群)、エドキサバントシル酸塩水和物群(EDO群)、低分子最ヘパリン製剤エノキサパリンナトリウム群(ENO群)の4群において、大腿骨頸部骨折で入院した各20例を対象とした。Dダイマー値は術前、術後1日では有意差を認めなかったが、術後1週でFPX群、EDO群が有意に低下した。術後2週でFPX群、ENO群、EDO群で有意な低下を認めた。周術期CRP値は、術後1日で一過性の上昇を認め、その後は低下傾向を示した。術後合併は、CTRL群では症候性DVT 1例、脳梗塞1例、EDO群では、レベル1の肝機能障害を2例に認めた。FPX群で創部血腫を2例認めた。
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