発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013257552
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84歳女。左大腿骨転子部骨折に対する脊椎麻酔下観血的骨接合術の翌日に両下肢麻痺、両下肢痛、膀胱直腸障害が出現した。MRIでL3-L4椎体高位に腰椎くも膜下血腫を認め保存的に経過観察したが、術後4日目までに血腫の増大を認めた。プロトロンビン時間が2.53であったためビタミンKと新鮮凍結血漿を用い1.7まで改善したのちL3-L4椎弓切除、くも膜下血腫除去を行った。一部の血腫は馬尾にからみついていたため馬尾を剥離しながら血腫を除去した。術直後より肛門周囲・下肢の痛みは消失し、術後4ヵ月で歩行器歩行、自力排尿・排便が可能となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013