発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013257553
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75歳女。腰痛と下肢のしびれ感を主訴とした。14年前と10年前に硬膜内髄外腫瘍の診断でL4~L5の椎弓除去術および腫瘍摘出術を施行され、さらにL4/L5間の後側方固定術が行われた。いずれも病理検査結果は神経鞘腫であった。MRIではL3~L5高位に多結節状の腫瘍性病変を認め再発が疑われた。内固定インプラントのうちロッドのみを除去し椎弓根スクリューは残したまま椎弓切除を行い、1本の馬尾神経が流入・流出する大きな硬膜内腫瘍を焼灼して内減圧後、一塊に摘出した。さらにもう一つ尾側に流入・流出神経を持つ娘腫瘍を認め、神経切断後に摘出した。術中の脊髄モニタリングでは波形に変化は認めなかったが、術後自尿排出が不可となり、メチシリン感受性ブドウ球菌による創部感染沈静化後も改善せず、自己導尿を指導して退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2013