経験と考察
変形性膝関節症に対するDuke Simpson装具に軟性支柱は必要か
戸田 佳孝
1
,
月村 規子
1戸田整形外科リウマチ科クリニック
キーワード:
関節可動域
,
疼痛測定
,
保護具
,
準ランダム化比較試験
,
変形性膝関節症
,
下肢装具
,
視覚アナログ尺度
Keyword:
Pain Measurement
,
Protective Devices
,
Range of Motion, Articular
,
Controlled Clinical Trials as Topic
,
Osteoarthritis, Knee
,
Visual Analog Scale
pp.515-519
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013257549
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内側型片側性変形性膝関節症(膝OA)36例(男12例、女24例、平均年齢65.3歳)を対象に、軟性支柱が入ったDuku Simpson(DS)装具と支柱を抜いたDS装具の臨床効果を、無作為化前向き試験により比較した。治療前装具非装着時の最大自動屈曲角度は143.7°であり、支柱抜きDS装具を装着した場合は6.5°、支柱入りDS装具を装着した場合は14.8°最大屈曲が減少した。4週間の治療達成例は31例であった。支柱抜きDS群の治療前後での視覚アナログ尺度の改善度は30.2%であり、支柱入りDS群の14.4%と比較して有意に優れていた。膝OAに対するDS装具で慣習的に用いられている軟性支柱は不要であると考察した。
©Nankodo Co., Ltd., 2013