発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009332389
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多剤併用化学療法を受けた初診時15歳未満の下肢骨肉腫患者で、1年以上経過観察できた8例を対象に、治療中と治療終了後の骨密度(BMD)及び、経過中生じた脆弱性骨折について検討した。メトトレキサート(MTX)の総投与量は平均331.7gであった。14歳を過ぎた時点で測定した6例の大腿骨近位部BMDは0.606~0.835g/cm2で、若年成人平均値の56.5~77.1に相当した。2回以上BMDを測定できた7例のうち、治療開始前後でのBMDを比較できた3例ではいずれも治療後にBMDは低下していた。8例中5例で治療開始から12~20ヵ月の間に脆弱性骨折を認め、全て保存的治療とし、機能障害を残さず治癒した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009