経験と考察
人工膝関節再置換術に用いた蝶番型人工膝関節の中期臨床成績
佐々木 知行
1
,
若井 裕司
,
赤石 孝一
,
片野 博
,
植山 和正
1弘前記念病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
再手術
,
人工膝関節
,
治療成績
,
膝関節置換術
,
変形性膝関節症
Keyword:
Knee Prosthesis
,
Radiography
,
Reoperation
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
,
Osteoarthritis, Knee
pp.417-420
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013211794
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回旋蝶番型人工膝関節(Modular RHK)を用いて人工膝関節(TKA)再置換術を行い、術後5年以上経過観察し得た6例の中期成績を評価した。6例は全例変形性膝関節症(膝OA)の女性で手術時平均年齢は76.5歳であり、臨床評価(日本整形外科学会膝OA判定基準、歩行状態、疼痛、膝関節可動域、満足度)と、単純X線評価(放射線透過性線像の有無、皮質骨肥厚の有無、インサートの摩耗の有無、膝蓋大腿関節の適合性)を調査した結果、歩行不能例はなく、弛みを認めた1例を除く5例は歩行時痛もなく、ほぼ良好な成績であった。TKA再置換術におけるModular RHKは、従来の適応以外にも一度の手術で確実に治療効果を得る必要のある高齢者が適応になると考えられ、下肢筋力低下を合併する症例ではADLの向上と維持が期待できると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013