経験と考察
Thompson法による母指手根中手関節形成術の治療成績 modified Kapandjiスコアによる可動域評価を中心に
細見 僚
1
,
安田 匡孝
,
新谷 康介
,
山田 祐太郎
,
大橋 弘嗣
,
安藤 佳幸
,
釜野 雅行
1大阪府済生会中津病院 整形外科
キーワード:
関節可動域
,
関節形成術
,
母指
,
治療成績
,
手根中手関節
,
母指CM関節症
Keyword:
Arthroplasty
,
Thumb
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Carpometacarpal Joints
pp.413-416
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013211793
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Kapandji opposition testの評価法を改変したmodified Kapandjiスコアを用いてThompson法による母指手根中手(CM)関節形成術の治療成績を評価した。術後6ヵ月以上経過観察し得た10指の伸展・内転、屈曲・外転方向のmodified Kapandjiスコアは、母指に障害のない正常群より有意に低く、本手術後は伸展・内転が有意に制限されることがわかった。また、その他の項目として疼痛、ピンチ力、disabilities of the arm,shoulder and hand(DASH)スコア、患者満足度を調査した結果、術後は疼痛visual analogue scaleの有意改善とピンチ力の改善傾向が得られ、最終観察時のDASHスコアは良好で患者満足度も高かった。Thompson法による母指CM関節形成術は除痛と日常生活動作の改善に有効な治療法であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013