経験と考察
大腿骨頸部骨折の治療成績 スクリューとバレルの二重構造をもつ固定材料での手術
平岡 千寛
1
,
忽那 辰彦
1石川病院 整形外科
キーワード:
内固定法
,
骨ねじ
,
大腿骨頸部骨折
,
日常生活活動
,
人工器官機能不全
,
治療成績
,
股関節置換術
Keyword:
Activities of Daily Living
,
Bone Screws
,
Femoral Neck Fractures
,
Fracture Fixation, Internal
,
Prosthesis Failure
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.313-318
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013197290
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Dual SC Screw Systemを用いて内固定を行った大腿骨頸部骨折18例の術後成績を調査し、問題点を検討した。臨床評価として術後合併症の有無、大腿外側部痛の有無、日常生活動作(ADL)の変化を、単純X線評価として術前・術直後・最終観察時のGarden alignment index(GAI)の前後像・側面像、遠位スクリュー先端と骨頭までの距離、テレスコーピング量を調査した結果、術後合併症はスクリューのカットアウト1例で、大腿外側部痛の訴えはなかった。また、ADL低下群ではテレスコーピング量が有意に多く、テレスコーピング量5mm以上の群では最終観察時のGAI側面像が有意に小さく、最終観察時のGAI側面像が小さい群では術前GAI側面像が小さい傾向にあった。術前計画ではGAI正面像での転位評価だけでなく、側面像で後屈変形を評価することが重要と考えられた。
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