発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008030695
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71歳女。犬散歩中に転倒受傷し歩行困難となった。左股関節痛、Scarpa三角の圧痛、左肘関節腫脹、運動時痛を認めX線で左大腿骨頸部骨折(LFCF)、左肘頭骨折(LOF)を認めた。LFCFにはスピードトラック牽引、LOFには上腕から手部のシーネ固定を行い、受傷後7日目に骨接合術を施行した。LFCFにはcanulated cancellous hip screw2本で骨接合術(C-CHS)を行いLOFには引き寄せ鋼線締結法を行った。術後2ヵ月、左肘関節拘縮を認め、授動術を追加し経過良好であったが術後7.5ヵ月誘因なく左股関節痛、8ヵ月に跛行を認めX線で遅発性骨頭壊死であった。C-CHSを抜去しSpongiosa Metal IIを用いた人工骨頭置換術(BHA)を施行した。BHA施行9ヵ月後誘因なくトリポメタル脱落、18ヵ月後sinkingが出現、22ヵ月後BHAを抜去し人工股関節全置換術を行ったが術後4年脱臼、合併症なく経過良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007