発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013151502
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11歳女。左膝痛が出現して近医で骨肉腫と診断され、化学療法3クール施行後に当院転院となった。単純X線で左脛骨近位部外側に骨溶解像を認め、Codman三角の骨膜反応がみられた。MRIでは左脛骨近位部外側に骨外腫瘤を伴うT1強調像で低信号、T2強調像の腫瘍病変を認め、腫瘍の周りに骨内の炎症性変化がみられた。K2プロトコールに沿って術前化学療法(シスプラチン120mg/m2+アドリアマイシン60mg/m2+カフェイン4.5g/m2)を5クール行い、その後の単純X線で病巣の骨硬化像、MRIで骨外腫瘤の縮小を認めたことから、化学療法が奏効したと判断して辺縁切除および再建術を行った。手術は病巣が偏在していたため、対側の皮質を残して腫瘍切除を行い、液体窒素自家処理骨の再建を行った。術後化学療法(シスプラチン+アドリアマイシン+カフェイン3クールとメトトレキサート+ビンクリスチン2クール)を行い、2年経過の現在、骨接合部は骨癒合し、膝関節ROMに制限はなく、歩行や走行も可能である。
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