発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012080899
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25歳男性。20歳時に右大腿骨骨肉腫に対する化学療法および腫瘍広範囲切除を行い、経過観察中であったが、今回、多発肺転移を認め、治療目的に再入院となった。入院後、イホスファミド大量療法を開始したが、開始2日目に突然の胸痛と背部痛、心窩部痛、呼吸困難が出現した。胸部X線にて右緊張性気胸と診断され、直ちに18Gサーフロー針を3本挿入し、続いて胸腔ドレーンが行われたが、気胸の改善が乏しいため、発症15日目に胸腔鏡視下で腫瘍摘出術が施行された。その結果、病理組織学的に骨肉腫肺転移巣からair leakのある孔が確認され、その後も両側気胸を繰り返し、胸腔ドレーン挿入、胸膜癒着療法とともに化学療法が続けられたが、患者は最終的に呼吸不全により死亡となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011