発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011306553
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症例1:59歳男。左膝前面の皮下腫瘤を自覚し、近医で辺縁切除を受け骨外性骨肉腫の病理診断で当院紹介となった。MRIで膝蓋骨遠位の皮下にT1強調像で低輝度、T2強調像で高輝度の腫瘤を認め、全身精査で遠隔転移を認めないため広範囲切除術を行った。切除縁を約3cm確保して、手術瘢痕周囲の皮膚・軟部を切除し、更に関節面を残して膝蓋骨前面の遠位1/2の膝蓋腱を切除した。人工靱帯で膝蓋腱を再建し、前外側大腿有茎皮弁で皮膚欠損部を再建した。病理診断は骨外性骨肉腫であった。術後は化学療法を行った。症例2:69歳男。左大腿部遠位外側の腫瘤を自覚し、X線では同部に石灰化を、MRIでは外側広筋、中間広筋内にT1強調像で低輝度、T2強調像で高輝度の腫瘤を認めた。切開生検で骨外性骨肉腫と診断し、遠隔転移を認めないため広範囲切除術を行った。約3cmの切除縁を確保して、皮膚・軟部および外側広筋、中間広筋を合併切除し、欠損部は腓腹筋弁で再建した。術後は放射線療法を行った。それぞれ術後2.5年、7.5年経過で再発は認めていない。
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