発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005249569
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51歳女.左大腿骨の歩行時痛が出現し,画像検査で左大腿骨骨幹部骨転移を疑い入院となった.入院時所見で左前胸部に弾性硬の無痛性腫瘤を認め,生検で悪性所見はなく,病理組織学的診断は胞巣状軟部肉腫であった.左大腿骨病変は転移巣と考えられ,病的骨折予防目的で髄内釘固定術を行った.術後より化学療法を施行したが,胸部CTで4ヶ所の肺転移が出現し,更にTh8転移による帯状痛が出現し,胸椎椎弓切除術及び後方固定術,術後化学療法を施行した.しかし,転移は拡大し,動注化学療法も効果なく,大腿部の腫瘍も巨大化した.左股関節離断術後に化学療法を追加したが,突然にTh8以下完全対麻痺となり,再度後方除圧術を行った.約4ヵ月後に肺転移巣の肺楔状切除術を行ったが,その後多発性脳転移を認め死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2005