発行日 2011年10月1日
Published Date 2011/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012048005
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2009年5月から上腕骨近位部骨折に対する治療として、手術侵襲をより少なくし、手術時間の短縮を図るため、経皮的髄内釘法を試みてきた。髄内釘を用いて骨接合術を行う従来法を施行した16例16肢(平均年齢72.0歳)と、経皮的髄内釘法を施行した4例4肢(平均年齢76.8歳)の術後成績を比較し、新しい術式の有用性を検討した。その結果、術後平均経過観察期間はそれぞれ58.2ヵ月、6.2ヵ月で、出血量は従来法の1例を除いて全例少量であった。平均手術時間は従来法が39.4分、経皮的髄内釘法が16.0分と、経皮的髄内釘法は従来法と比較して手術時間は有意に短かった。術後の日整会肩関節疾患治療成績判定基準スコアの合計点、およびスコア各項目においても従来法との有意差を認めず、良好な成績を得た。
©Nankodo Co., Ltd., 2011