発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011143740
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新しい屈曲ノミ(新ノミ)を考案し、内視鏡下腰部脊柱管拡大術に使用した。腰部脊柱管狭窄症を主因とする下肢症状があり、18mm円筒形外筒を傍棘突起片側に挿入し、両側除圧を内視鏡下で行った症例のうち、L3/L4またはL4/L5椎間に限定して新ノミを使用した群(A群)と使用しなかった群(B群)の各20例を比較した。その結果、A群はB群と比較して、進入側側方骨切り角が有意に鋭角で、かぶり長が有意に大きかった。JOAスコア改善率はA群が60%、B群が47%であった。出血量はA群が21.1ml、B群が38.9mlであり、新ノミの使用により出血量が増えることはなかった。新ノミに起因する術中トラブルはなかった。以上より、新たに考案した屈曲ノミは、内視鏡下腰部脊柱管拡大術の進入側側方骨切り角の鋭角化が可能であり、手術を容易かつ安全に行うこともでき有用であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011