発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009314605
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症例1は71歳女で、59歳時にムチランス型関節リウマチ(RA)発症、60歳時に両側人工膝関節全置換術(TKA)、62歳時に右人工骨頭置換、左人工股関節全置換術(THA)、63歳時に右足関節固定術、64歳時に頸部痛と両上肢痛および歩行時ふらつきが増した。X線で環軸椎前方亜脱臼(AAS)、ミエロCTでC4~C6の狭窄を認め、C1~C2に後方固定術、C2~C7に拡大術を施行した。術前のRanawat分類grade2、classIIIBが7年後は0、IIIAとなり頸部痛は消失し、着替え以外のADLはほぼ自立した。症例2は78歳女で、61歳時にRA発症、70歳時に両上肢しびれ出現後に歩行困難となり、両手両足趾のオペラグラス様変化とX線で両肩両肘の骨吸収破壊、ミエロCTでC2/C3レベルの狭窄を認め、C2~C7に拡大術を施行した。術前grade1、classIIIBは8年後は0、IIIAとなり杖歩行可能で着替え以外のADLはほぼ自立した。症例3は49歳女で、20歳時にRAを発症、26歳時に両側Clayton手術、28歳時にAASでC1~C2後方固定術、31歳時に左人工骨頭置換術、36歳時に両側TKA、41歳時に両上下肢の痛み、しびれが増強し歩行障害を生じた。ミエロCTでC3の前方すべりを伴うC3/C4の狭窄を認め、C2~C7の拡大手術を行った。術前grade2、classIIIBが8年後は1、IIIAとなり無症候性の側彎を認めるが、症状の悪化はなくADLは自立した。
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