特集 医工連携による新たな整形外科治療
内視鏡下脊柱管狭窄症手術の術前・術中支援システム
中尾 慎一
1
,
吉田 宗人
1和歌山県立医科大学 整形外科学
キーワード:
X線透視検査
,
MRI
,
術中期
,
脊柱管狭窄
,
X線CT
,
椎弓切除術
,
内視鏡法
,
コンピュータシミュレーション
,
三次元イメージング
,
コンピュータ支援手術
,
術前期
,
位置決めマーカー(画像)
Keyword:
Computer Simulation
,
Endoscopy
,
Fluoroscopy
,
Intraoperative Period
,
Laminectomy
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Stenosis
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Surgery, Computer-Assisted
,
Preoperative Period
,
Fiducial Markers
pp.492-499
発行日 2017年5月19日
Published Date 2017/5/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017248442
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はじめに
脊椎内視鏡手術は患者への侵襲が小さいという 利点がある反面,その極端に小さい術野と内視鏡 独自の視野特性から,術中の解剖学的位置情報を 把握するのに熟練を要するという問題があり,実 際に手術の習得には険しいラーニングカーブが存 在するという報告がある1)。また上位腰椎や椎弓 根間の狭い症例では,進入側の対側の除圧不足や, 進入側の椎間関節の切除量が大きくなることが問 題となっている2)〜4)。さらに超高齢社会が進んで いる状況では,従来であれば固定手術で対応すべ き変形を伴った脊柱管狭窄症に対しても,合併症 があるがゆえに低侵襲手術でなければ施行できな いという患者も増えてくると考えられ,通常とは 異なる解剖学的特徴をもつ患者に対しても内視鏡 手術を行わなければならないという場合があると 思われる。 筆者らは術者のストレス軽減と未熟練医の教育 のために,パナソニックメディカルソリューショ ンズ社との共同研究で,汎用のコンピュータマウ ス操作にて手術計画作成や手術体験のできる脊椎 内視鏡手術用シミュレーター「Plissimo 2000」を開 発した。本稿では本シミュレーターの紹介と研究, 臨床応用について述べる。
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