発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011103820
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複合性局所疼痛症候群31例のうち、交代浴およびノイロトロピン内服で改善しなかった20例(男8例・女12例・平均53.8歳)に対し、エルカトニンの40単位・週1~2回筋注を試行した。疼痛VASは試行前平均91.6点から施行後48.3点と有意に改善し、75~100%改善が6例、50~74%改善2例、25~49%改善3例、0~24%改善9例で、8例が効果ありと判定された。効果あり8例のVASは試行前平均91.9点、試行後12.8点で、効果なしの12例ではそれぞれ91.4点、71.9点であった。原因別にみると、労働災害による症例8例のうち有効は1例のみで、それ以外を原因とした12例との比較で有効率に有意差を認めた。Type Iとtype IIとで有効率に有意差はなかった。有効例の効果発現時期は、1回後5例、2回後0例、3回後2例、4回後1例であった。副作用は嘔気6例、嘔吐1例、ボーっとする感じ5例、ほてり3例、皮疹1例、胃部不快感2例、下痢1例を認めたが、いずれも軽度で特に対処を必要としなかった。
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