発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011072006
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33歳男。3週間前、ロッククライミング中に左環指に全体重がかかり受傷した。初診時、関節可動域は左環指中手指節関節で屈曲80°、伸展0°、近位指節間関節で屈曲90°、伸展0°であった。遠位指節間関節の自動屈曲運動は不能であった。握力は右手60kg、左手35kgで、指先に痺れはなかった。CT所見より屈筋腱皮下断裂と診断し、手術的治療を行った。伝達麻酔下に背側をY-shapeに進入し、遠位指節間関節を約45°屈曲位で固定した。術後経過は良好で、術後6ヵ月で左手握力は50kgまで回復し、骨癒合を認めたため抜釘術を行った。抜釘後6ヵ月にロッククライミングを再開し、アーケ肢位はとれないが、受傷前と同等のパフォーマンスを取り戻している。
©Nankodo Co., Ltd., 2010