発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010338483
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症例1(53歳男性)。左下肢痛で受診となった。Kemp徴候(+)、腰椎後屈で左臀部から下腿外側に下肢痛が出現し、MRIではL5/S1左外側ヘルニアが認められた。内視鏡下脊椎後方手術(MED)を行ったところ、術中、椎間板線維輪と神経根との判別が難しかったが、神経刺激と椎間板造影で正確に同定できた。実際、L5神経根は突出した椎間板により横走し、遠位で腸骨翼と椎間板に挟まれていたが、髄核摘出で神経根は緩み、術後、左下肢痛は消失した。症例2(59歳男性)。右下肢痛で受診となった。Kemp徴候(+)、腰椎後屈で右臀部から下腿外側に下肢痛が出現し、MRIでL4/L5レベルに脱出している髄核と外側陥凹に挟まれたL5神経根が認められた。MEDを行ったところ、術中、神経刺激により神経根の位置を同定でき、髄核は神経根直下に存在していた。そこで、髄核摘出を行ったところ、神経根は緩み、術直後から下肢痛は消失した。
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